不活性ガス消火設備

不活性ガス消火設備とは?
酸素濃度を低下させて燃焼反応を不活発にする作用と、二酸化炭素については熱容量で炎から熱を奪い、炎の温度を低下させる作用の複合により、火災を消火する設備。
加圧により容易に液化するため装置が安価で、電気絶縁性に優れ、火災を一吹きで消し止め、消火後の汚損もなく、電気的絶縁性も優れており、きれいな消火剤として普及。
駐車場、通信機室、ボイラー室等の火災を有効に消火することのできる設備として、これまでに多数設置されています。
不活性ガスの種類
1. 二酸化炭素(JIS K1106の2種又は3種に適合したもの)
2. 窒素(JIS K1107の2級に適合したもの)
3. IG-55 ・・・ 窒素とアルゴン(JIS K1105の2級に適合したもの)との容量比が50:50の混合物
4. IG-541 ・・・ 窒素とアルゴンと二酸化炭素の容量比が52:40:8の混合物
放出方式の種類
1. 全域放出方式 ・・・ 一定の防護区画内の全域に消火剤を放出するもの
2. 局所放出方式 ・・・ 防護対象物に直接二酸化炭素を放射するもの
3. 移動式 ・・・ ホース接続口のある二酸化炭素貯蔵容器を各所に設け、
そこからホースを伸ばして消火するもの
起動方式
1. 二酸化炭素を
放出するもの
・・・ 手動式 (ただし、常時人のいない防火対象物及び、
 手動式が不適当な場所に限り、自動式とする
 ことができる)
2. 窒素、IG-55、
IG-541
・・・ 自動式
不燃ガス消火設備の系統図(二酸化炭素を消火剤として用いた例)
動作フロー
1. 操作箱の扉を開くと、退避警報を発する。
2. 内部の人の退避を確認する。
3. 操作箱の押ボタンを押す。
4. 必要に応じて、シャッターの閉鎖、換気ファンの停止、対象物の機器の停止などが自動的に行なわれる。
5. 容器弁ソレノイドが作動する。
6. 起動用ガスが放出して、そのガス圧力で選択弁が開放され消火用ガス容器弁も開放される。
7. 消火用ガスが放出し、そのガス圧力でダンパーが閉鎖される。
8. 圧力スイッチが作動して、ガス放出警報を発する。
注意事項
 不燃ガス消火設備(特に二酸化炭素)のうち全域放出方式では、人体に対する毒性の許容濃度をはるかに越える量の二酸化炭素を区画内に放出するため、消火設備の誤作動等により死傷者を出す事故が繰り返されてきました。全域放出方式の二酸化炭素消火設備の設置使用に当たっては、十分な安全対策を講ずることにより、人身事故を防止しなければなりません。